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コラム

ドローンスクールの意義とは

福島ドローンスクール インストラクターの新井です。エアオーシャンマガジンを通して、ドローンの世界に少しでも興味が湧くような内容をお伝えできればと思います。

今回は最近報道のあった「国のドローライセンス制度化」と「ドローンスクールの意義」について取り上げます。

3月30日、メディアが「国のドローン免許制度化」について報じました。

主な内容としては、「有人地帯の目視外飛行における目視外飛行など、危険性の高い飛行については、ライセンス取得を必須とする」方針を固めたというものです。

2022年にも開始ということすが、機体の安全性や飛行目的(業務・趣味)により、どのように対応するのか等、課題は残っています。

一方でこの報道を受け、ドローンスクールへの問合せは増えており、世間の注目度は高くなったと感じています。現状では、国土交通省の許可・承認や地方自治体等の許可があれば、ライセンスがなくても飛行させることは可能です。

株式会社スペースワンが運営する福島ドローンスクール(福島県郡山市)では、月4~5回無料説明会を開催していますが、この件に関する質問が最も多くなっています。

特に多いのは「報道にある『国指定の民間団体のライセンス』とは、どの団体を差すのか」というものです。

この質問については、あくまで可能性の域を出ないために、はっきりと回答することはできません。ただ考えられる条件として、

  • 国交省航空局ホームページに「無人航空機の講習団体及び管理団体」として掲載されているスクール(1年以上の講習継続または100名以上の講習実績があり、その他の必要要件を満たしている団体)であること。
  • 夜間目視外飛行に関する講習を行っていること。

上記2点は今後重要になると考えられます。

スクール側の回答としても、「制度化に向けた動きの中でどうなるかは不明で、それらの団体が行う講習は現時点で最もオススメできる」くらいの伝え方がギリギリのラインとなり、あまり期待をもたせた言い回しは避けるべきと考えています。

現在、ライセンスを発行している民間の管理団体は48。

各管理団体の認定を受け、講習を行う講習団体は735団体となっています。(いずれも2020年4月時点)

その中でも日本をリードする2つの管理団体をご紹介します。

JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)

〇設立:2014年7月    〇所在地:東京都文京区            

〇認定スクール:223校   〇代表者:鈴木真二

■取得資格

「無人航空機操縦技能証明書」

 無人航空機を安全に飛行させるための知識と操縦技能を有する

「無人航空機安全運航管理者証明書」

 無人航空機の運航に関わる安全と法律の知識があり、飛行業務を安全に管理する

日本の民間団体の中で最も古く、最大規模の管理団体。会員数は12,088名と国内トップを独走している。(2020年3月現在)

特徴:座学の法律・技術・気象・運用など体系的に幅広く学ぶことができる。実技は一定の基準を設けつつ、各スクールによって内容も様々。今後も拡大することが予想され、JUIDAの人材育成ノウハウは世界各国から注目されている。

DPCA(一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会)

〇設立:2015年9月      〇所在地:京都府京都市 

〇管理数:61団体       〇代表者:上原陽一

■取得資格

「DRONEフライトオペレーター操縦技能証明証」

 業務でドローンを運用できる知識・技能を有する。

 検定試験合格後、飛行時間10時間を証明できた方に技能認証を発行。

西日本最大のドローンスクール管理団体。早くから全国の自治体・官公庁と災害協定に動き、現在30の締結数を持つ。

特徴:消防や警察をはじめ、業務で運用するための「DRONEフライトオペレーター講習」は36都道府県・50団体以上の自治体・企業に実施し、総修了者数は5,000名を超える。インストラクターに操作権限を切り替えることができる「コーチモード」を採用している。

今後は日本水中ドローン協会とタッグを組み、災害対策・撮影に特化したカリキュラム作成と人材育成を行っていくとのこと。

地域のドローンスクールの動き

2016年11月にJUIDA認定スクールとしてスタートし、翌年7月に東北初となる講習団体登録となった私たち福島ドローンスクールは、これまでにJUIDAスクールのみで250名以上の修了生を輩出し、その他、自治体・企業・学生向けの講習を1,400名以上に行い、東北トップクラスの実績を重ねています。

昨年からは地域の公民館で小学生向けプログラミング講座も精力的に開催。DJI社のAGRAS MG-1の農薬・散布散布講習、国内初となる水中ドローンのライセンス取得のための講習もスタートしました。さらに今年からはドローン操縦士認定講習も開始するなど、様々なニーズに合わせたカリキュラムを提案しています。

これにより、以下のような住み分けで提案が可能になりました。

JUIDA・ドローン操縦士認定講習にはオプションで建設業界に有利なCPDS講習も付けることが可能です。さらにこれにとどまらず、10代の若者に向けた講習は新たなプランを今後追加する予定です。

また、有人機の安全性を高めるため、国交省の許可・承認に関わる飛行については、飛行情報の共有・登録(FISS)も義務付けられました。しかし、福島ドローンスクールの修了生であっても、約7割がスクールから周知されるまで知らなかったため、追加講習を行っています。

スペースワンが事務局としてサポートしている全国自動車学校ドローンコンソーシアム(ジドコン、朽木聖好代表)は、陸のプロとして長らく安全を守ってきた自動車学校が、空のドローンスクール運営に着手し、時代に合わせたその活動と役割に注目が集まっています。

ドローンの技術は日進月歩で進むため、新たな機体の登場とその用途によって、求められる知識・スキルも変化しています。ニーズに合わせた提案が、スクール側にも求められていると感じます。

ドローンスクールの意義とは、増え続けるドローンとニーズに応じた運営を行い、安全運用の模範として、1人でも多くの方と関わり、積極的に伝え続けていくこと。そして地域の発展に貢献していくことではないかと思うのです。