
新型コロナがもたらした新たな取り組みからこれからについて
はじめまして
一般社団法人 ドローン撮影クリエイターズ協会で代表を務めております
上田雄太と申します。
今回新たに刊行されたエアオーシャンマガジンにて記事を投稿させていただくにあたりこのような機会を与えていただけたこと大変光栄に感じております。
関係者の皆様には深く感謝申し上げます。
さて、我々ドローン撮影クリエイターズ協会は発足して約5年が経とうとしています。まったく0からの協会運営でしたが、この期間、法律の改正や機体・テクノロジーの進化が著しい速さで展開する業界のなかで知恵を絞り存続し続けてまいりました。
2020年現在、総講習受講者数5,200名以上・自治体との協定締結数31・管理する講習団体数116と一歩づつ実績と積んで参りました。
その間、いかに関わる方々に付加価値を提供できるか、関わってよかったと
感じてもらえるか、関わる方々の満足度を一番に考え活動してきました。
そうした活動の中で、時代は確実に変化していて、その速度は年々早まっているばかりです。
そしてこの新型コロナウイルスがもたらす影響によってその速度はさらに強まることでしょう。
今回エアオーシャンマガジンにて記事を書かせていただく中で、
この新型コロナウイルスがもたらしたDPCAの変化、そして今後についてをテーマに記させていただきたいと思います。
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▼ 変化に対応できる機動力を持ち続ける
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私たちDPCAも新型コロナウイルスによる影響を多く受けています。
やはり講習会や講演会、イベントをビジネスの中心にした企業、団体、フリーランスにとって、『集まる』という行為が自粛されているとぐうの音も出ません。
しかしそんな中でも生き抜いていかなければなりません。
では生き抜くために何が必要なのか?と考えるとそれは常に時代の先を見据え、これまでの方法を見直し、改善する部分は改め、刷新する部分はスピーディに導入することではないでしょうか。
ここに面白い記事を見つけましたので共有させてください。
これは京都を拠点に活動する劇団、ヨーロッパ企画を主宰する上田誠さんという方の「コロナ時代の受け止め方(仕事整理術)」について述べられた言葉です。
①ラッキーワーク(これまでやってきた仕事で、これまで通りできること)
②対処ワーク(これまでやってきた仕事だけど、コロナの影響で、対処しなくてはいけないこと)
③惰性ワーク(コロナの影響で、もうほんとはダメになってるのに、惰性でやっている仕事)
④弔いワーク(コロナでダメになった仕事の、あと処理みたいな仕事)
⑤新しいワーク(コロナのあと、せっかくだから始めようとしている、新しいこと)
「今すぐやった方がいい5つの整理」より
今の状況では、やはりどの組織も陥りがちなのは③惰性ワークだと思います。
この惰性ワークを正面から見つめ、チームと共有し、改善していく作業が今最も必要ということですね。
これを踏まえ、私たちは2つの惰性ワークを見直しました。
その1つが講習会の在り方です。
DPCAを例で言いますと教室に集まって講習会を行うことがそれに当たるかと思います。
当然今後の状況次第では、以前のように教室で実施する形もあり得ますが、この状況が続く限りは新しい方法を模索していかないといけません。
私たちは新型コロナの影響が発生直後に全ての座学形式の講習会をオンライン方式に切り替えました。
しかし、物事のやり方を変えることは簡単にはいきません。
オンライン方式といってもZOOMミーティングといったビデオコミュニケーションソフトをただ導入すればいいだけではなく、配信のクオリティ(画質・音質・受講者への案内)がしっかり揃って初めて今まで通りお金をいただいて実施できるものだと思います。
ここについては日夜実験と改善を繰り返し試行錯誤しています。
2つ目は、会員制度の見直しです。
これまで入会いただいていた会員様へはメールにてドローン関連のニュースをまとめたニュースレター程度しか発信できていませんでした。
これは私たちの仕組みの問題も大きく原因があります。その方法を見直し、オンラインの流れを汲んだ形で、既存プラットフォームを活用し双方向にやり取りを行える会員限定コミュニティーを立ち上げました。
この会員限定コミュニティーの取り組みは非常に好評で、これまで一方通行での発信しかできていなかったやりとりが双方でコミュニケーションを図ることが可能となり、またLIVE配信や動画を駆使してわかりやすく旬の情報を発信できるようになりました。

DPCA【公式】オンラインサロン
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▼オンラインを有効活用しいかに繋がりを保てるか
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先ほどあげた惰性ワークの改善は私たち取り組みの一例ですが、今後速度を速めてこれまで慣例で行なわれていたことが見直され社会のあり方そのものが刷新されていくと思います。
そして、オンラインでの情報交換はさらに発達し、暮らしや仕事は既存の都市一極集中ではなく、分散し地方に拠点を構える人も多くなることも予想されます。
そうなると…..
これまで以上に人と人との繋がり、生きていくために何が必要なのか?
これを真剣に考えることが必要となる社会が訪れるのではないかと思います。
そのなかでドローンの役割を考えてみると
これからドローンは撮影や点検などの産業ツールの域には収まらず、人々が生きていく上で欠かせない生活インフラの中に溶け込んでいくことが考えられるのではないかと思います。
地方に分散すると遠方に物を運ぶ手段としてドローンが利用されますし、その先にはドローンでの人の移動も考えられることでしょう。
実現にはまだまだクリアしていかないといけない法律・ルール等がありますが、
需要の声が高めれば一気に道が開くこともあります。
大変な世の中になっていきますが、逆にドローン産業はより社会の中に溶け込むチャンスであると思います。私たちも常に時代の先を見据え、これまでの方法を見直し続け進化してまいりたいと思います。
このような時代変化の潮流のど真ん中に生きていること、未来産業の一翼を担っていることを誇りに感じ、ドローンの業界に新しい風を吹かしていければと考えております。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
(一社)ドローン撮影クリエイターズ協会
代表理事 上田 雄太